2024/04/03 13:30


街でショッピングをしていると、精油(エッセンシャルオイル)が売られているのを見かけることはないでしょうか。

アロマオイルね、見たことあるあるーという方がほとんどかと思います。
ですが、一体どうやって使うの?何に使うの?という疑問も一緒に湧いてくるのではないでしょうか。

実は、この精油というものは意外と使用方法が多いです。
もちろん、そのままティッシュや湯船に垂らして香るという使用方法もありますが、当ショップのように複数の精油をブレンドしてアロマディフューザーを作ったり、柔らかく香りが漂うアロマキャンドルを作ったり、家のソファやカーテンを優しく香り付けるアロマスプレーを作ったり…。
ね、意外とあるんだなぁと思いませんでしたか?実はもっとたくさんあります。

そこで、「手づくりで自分だけの香りを」と題し、今後はさまざまな精油アイテムのつくり方をご紹介していきたいと思います!
記念すべき初回は、手づくりの精油アイテム基礎の基礎。
複数の精油をブレンドして作る、ブレンドエッセンシャルの作り方です。

先ほど挙げたアイテムたちは、香りが1つだけのもの以外は全て、このブレンドエッセンシャルをもとにして作成します。
つまり、これがつくれないと他のアイテムもつくれません。
ですので、ブレンドする際のコツや注意点を、初心者の方にも伝わるよう簡単にまとめました。
読むと精油を買いに行きたくなる、そんな記事になっていると嬉しいです。

もし、精油ってなに?という方がいらっしゃれば、先にこの記事を読んでみてくださいね。


まずは材料を用意しましょう!
ブレンドを始める前に、まずは準備するものからお伝えしておきます。
・ブレンドした精油を入れる容器
・精油を数種類(選び方は後ほど)
・混合用のビーカー
・撹拌棒(ガラス棒など)
今回は、この4つがあればできてしまいます。
ビーカーと撹拌棒は無くてもできますが、今後もっといろいろなアイテムをつくりたい方は必ず必要になりますので、これを機に購入を検討してみてください。
また、共通事項として、精油が付着する道具はガラス製もしくは金属製をオススメします。

精油は植物のエネルギーが凝縮したエッセンスです。
原液だと刺激が強いものも多く、材質によっては腐食したり変質してしまったりする可能性があるためです。
少しお値段が高くなってしまいますが、長く使うものですので適した材質のものを購入しましょう!

精油を入れる容器には「ドロッパー」と呼ばれる、オイルを一滴ずつ垂らせるものが付いた容器を選びましょう。
この一滴は約0.05mlで、今後ブレンドオイルを使ってアイテムをつくる際に、毎回計量するという手間が省けるので便利です。
また、精油の中には日光などの強い光で変質してしまうものもあります。
そのため、一番オススメなのは、色の付いたガラス製の「遮光瓶」と呼ばれる容器です。

ドロッパーが付いていない容器の場合は、使用時にスポイトなどが必要になります。
その場合、ガラス製の繰り返し使えるものもありますが、何度も使用するうちに香りが移ってしまうので、使い捨てのものがオススメです。


実際にブレンドしてみましょう!
では、道具が揃ったところで実際にブレンド作業に入りましょう。

と、言いながら…。
ここでは、特に決まりはありません。
選んだ香りを好きな分量、好きな順番で混ぜていくだけです。
全ての香料を入れた後は攪拌棒でかき混ぜるか、容器の蓋を閉めて何度か優しく上下逆さにして、均一に混ぜたら出来上がりです!
非常に簡単ですね。

下の絵では、一度ビーカーに精油を入れてかき混ぜていますが、直接容器に滴下していけば移し替える手間が省けます。
口が小さく難しいという場合は、ビーカーで混合してから移し替えましょう!


では、ここからが今回の主題。
私がブレンド時に気をつけていることを、いくつかご紹介しておきます。


揮発性の違い、「ノート」を意識する
まずは、精油はそれぞれ揮発性が異なるということを知っておきましょう。

私たちの鼻は、精油が揮発することで初めて香りを感じます。
このとき、数種類の精油をブレンドすると、少しずつゆっくり揮発する子もいれば、すぐに揮発してしまう子もいます。
そのため最初のうちは、混ぜた精油全てが一気に香るわけではなく、思っていたより香りが偏ってしまった、なんてことになりがちです。

これらの揮発性の違いは「ノート」と呼ばれ、精油ひとつひとつが「トップノート・ミドルノート・ベースノート」のどれかに分類されています。
このとき、「トップ : ミドル : ベース = 2 : 2 : 1」の割合でブレンドすると、綺麗に繋がりながら香りが変化していくとよく言われます。
あくまで目安ですが、どの精油をどのくらい入れればいいか分からない、という方は参考にしてみてください。

それぞれのノートに関する詳しい説明は、長くなってしまうので別の記事でまとめています。
気になる方はそちらもぜひ読んでみてくださいね。


一気につくりすぎないように注意!
精油は非常に繊細で、時間とともに劣化しやすいです。
劣化すると、購入時に嗅いだときと香りが少しずつ変わっていきます。
変化してもいい香りなのは間違いないですが、「香りは生き物」だと言われることもあり、やはり少し質が落ちたように感じてしまいます。
そのため、ブレンドする際は一気につくらず、少量ずつつくるようにしましょう。

目安として一滴が0.05mlなので、一回でつくるのは多くても100滴分の5ml程度にしておきましょう。
毎日2,3滴ずつティッシュに垂らして香っても、1ヶ月以上持つ計算になります。

今後、ほかのアイテムをつくるときはもう少し量が増えることもありますが、基本的には多くても5mlまで、と覚えておいてください!


ブレンドはメリハリを意識する
全ての精油を同じ分量でブレンドすると、それぞれの香りがぼやけて退屈な印象になってしまうことが多いです。
その退屈さから脱却するには、香りにメリハリをつけるような配合にすることが大切です。
精油の種類にもよりますが、一度大胆に「メイン : それ以外 = 3 : 1」以上にしてみましょう。

もちろん先ほど述べたノートのバランスによっても香りは変化しますが、個人的にはこのメリハリの方が香りの質を左右すると思います。
精油は単体でも奥行きある香りがするのが特徴ですが、メリハリをつけることでその奥行きがグッと増します。

また、精油によって体感的な香りの濃度が異なることも意識しましょう。
グレープフルーツのように軽やかな印象のものもあれば、イランイランのように濃厚な印象のものもあります。
そのため、同じ一滴ずつ混ぜたとしても、この場合だとイランイランの方が強く感じます。

少しずつ微調整は必要ですが、初めからメリハリを意識してブレンドするようにしてください!



香りは好きなものを選ぶ
ブレンド方法が分かったところで、精油の選び方についても触れておきます。

香りを選ぶ際に一番大切なのは、好きな香りを選ぶこと。

せっかく手づくりするので、良いなと思った香りを数種類選ぶようにしましょう。
初めのうちは、たくさんブレンドしようとしてもイメージが湧きにくいと思うので、3種類程度にしておきましょう。
先述したトップ・ミドル・ベースノートの精油から、それぞれ1つずつ選ぶことをオススメします。

また、この精油とこの精油が相性良い、みたいな記載をよく見かけます。
ですが、私の経験上、分量を調節すればどれでも相性は良くなります。 
選ぶ際は相性なんて気にせず、第一印象で決めてしまってOKです!


使い方は?
手づくりしたブレンドエッセンシャルオイルは、そのままティッシュや湯船に垂らして使用することもできますし、原料としてほかのアイテムにすることもできます。

ただ私は、小さいというのが最大のメリットだと思います。
職場のデスクや旅行先、枕元など、どこに持ち運んでも邪魔になることはありません。

また、ティッシュであればほとんどの場合は身近にあると思います。
一番簡単な方法は、少し落ち着きたいときや気分転換としてティッシュに数滴垂らして嗅ぐ、という使い方です。

これも話し出すと長くなってしまうので、日常に精油をどのように取り入れるのか、別の記事で詳しく書いています。
そちらも時間があれば読んでみてくださいね!


まとめ
今回は、手づくりの精油アイテム基礎の基礎、ブレンドエッセンシャルオイルのつくり方についてご紹介しました!

ここから、アロマディフューザーやアロマキャンドルなどをつくっていきますが、それについてはまた後日。

これが全ての始まりで、あなただけの香りの入口です。
いろいろな精油を試しながら、あなただけのレシピをたくさんつくってみてくださいね!